2020年4月26日、ある一本の動画が投稿された。
『ハレ晴レユカイ』踊ってみた?【杉田智和/AGRSチャンネル】
私はあまり声優には詳しくないのだが、杉田智和さんなら知ってる。
もちろんハルヒに彼が出演したことも知ってるし、『ハレ晴レユカイ』も知ってる。
あれから三日経ち、再生回数は460万回、高評価は31万と、驚異的な数字をたたき出している。
ただ動画の内容としては、ダンスは上手いわけでもない。
これは『杉田智和』が踊っていることに意義があるのだ。
アニメ文化の普及
※今回は、テレビを大衆的なものと定義します。
『涼宮ハルヒの憂鬱』は爆発的に売れ、深夜アニメのパイオニアと呼ぶにふさわしいが、その人気はネットやアニメオタクなど限定的なもので、それほど大衆にまで浸透したとは感じない。
当時はニコニコ動画黎明期であったものの、大衆向けのコンテンツかと言われればそうではない。一部の地下活動的なムーブメントだった。
しかし、今はスマホを誰もが所有し、老若男女誰もが手軽にネットに繋がる時代だ。
さらに、鬼滅の刃など大衆にもアニメが普及し、徐々にアニメに対する理解も深まってきた気がする。
サブスク(Netflix・U-NEXT)やYouTubeの流通、もしくは皮肉にもアニメの違法アップロードのおかげでその人気は日本を超え、世界中に広まっていった。その証拠に、この動画のコメント欄には外国語も多く見受けられる。
YouTubeなどネットが盤石な地位を築いたからこそ、このようなことが起こり得たのだ。
テレビに映るネット文化
2000年代は、まだまだ主流だったテレビでは、なかなか声優にスポットライトを当てることはあまりなかった。(野沢雅子氏や山寺宏一氏など、決していないわけではない)
しかし、今はネットがテレビと対等にいる時代。声優やYouTuberが様々なテレビ番組に出演し、テレビで活躍した芸人や俳優がネットで配信できる。
ネットの色が比較的強い声優もテレビに顔出しし、認識も広まっていった。
こういった声優やアニメに対する大衆の評価が変化し、浸透した。
特にネットで人気の杉田氏は、アニメオタクでない人でも知っている人は多い。それはネットが身近にある今だからこそ起こる。
この動画の人気は、ニコニコ動画の時のようなアングラ的なものではない。ネットの活躍で大衆にも浸透した、時代の産物と言えよう。
おわりに
本当にこの動画は癖になる。何度もループして見ちゃう。
約1分の動画でこれだけ癖の強い動画だからこそ、こんなにも集客力があるのかもしれない。
そして、この動画にここまでの付加価値が付いたのも、ひとえに彼の長年の努力と人気によるものだ。これは、本当にすごいことだと思う。(小並感)
さらっとまとめたので、間違えがあれば何なりとご指摘ください。
それでは。